自民党の石破茂元幹事長は13日のTBSのCS番組収録で、岸田派(宏池会)の会長を続ける岸田文雄首相に苦言を呈した菅義偉前首相に同調した。「(菅氏は)至極全うなことを言っている。形式として(首相になれば)派閥を離れるのは自民党の良識ではなかったか」と述べた。
菅氏は10日発売の月刊誌で、派閥の弊害を訴え、在任中に派閥を離脱した小泉純一郎、安倍晋三の両元首相を引き合いに、岸田首相について「派閥政治を引きずっているというメッセージになって、国民の見る目は厳しくなる」と指摘していた。
石破氏は「(平成21年に就任した自民の)谷垣禎一元総裁の時は党三役も派閥から離れたが、いつしか、なし崩しになった」と述べ、「首相が派閥単位で物事をやっているとは思わないが、そういう風に(派閥を離脱)した方が、より良いかもしれない」と語った。
自身が首相候補として報道各社の世論調査で上位を維持していることについては、「期待値と知名度ではないか。自民党(支持者)には多様な意見があり、党は支持するが、安倍氏や岸田氏の政策は必ずしもそうではないという人は一定数いる」と分析。「私の場合、無党派や野党の支持者の支持を比較的多く頂いている。(自民党員が投票する)総裁選は別の話だ」とも語った。