平成28年1月に長野県軽井沢町で15人が死亡、26人が重軽傷を負ったスキーバス転落事故で犠牲になった西原季輝さん=当時(21)、法政大3年=の母親が13日、報道各社に手記を寄せ「バス会社だけでなく、国がしっかりと対策することを願ってやまない」と再発防止を訴えた。事故は15日で発生から7年。
「事故がなければと考えない日はない」「残酷な現実を必死で受け止めようとしている」と今も続く苦しみをつづった。さらに業務上過失致死傷罪で起訴された運行会社社長、高橋美作被告(61)らの公判で明らかになった事故の背景に触れ、運行会社側の安全管理の杜撰(ずさん)さを批判した。
公判は昨年12月に結審し、6月に判決が言い渡されるが「裁判が終わっても次男は帰ってこない。むなしさだけが続く」と心境を明かした。再発防止に関し「コストをかけてでもしっかりやらないと、また凄惨(せいさん)な事故が起きてしまう」と訴えた。