世界的ギタリストのジェフ・ベックさんが死亡した。ジェフ・ベックさんが患っていたという「細菌性髄膜炎」とはどのような病気なのか。
髄膜とは脳や脊髄を取り囲む膜のこと。その中に細菌が入り込んで炎症を起こす病気が細菌性髄膜炎だ。日本では毎年約千人の子供が発症するというが、ほとんどが5歳まで、その中の約半数が抵抗力の弱い0歳児という。
細菌性髄膜炎は特徴的な症状がないために早期の診断が難しく、発症すると適切な治療を受けても重い後遺症が出たり、命を落としたりすることもある。細菌性髄膜炎の原因菌として最も多いのがインフルエンザ菌b型(ヒブ)、次いで肺炎球菌で、この2つで全体の80~90%を占めている。
肺炎球菌は多くの子供の鼻やのどに付着しているありふれた菌で、普段はおとなしくしているが、子供の抵抗力が落ちたときなどに中耳炎などいろいろな病気を引き起こす。