6月に任期満了を迎える青森県知事選で、青森市議会の自民クラブ会派(7人)が11日、小野寺晃彦市長(47)に対し、現職の三村申吾知事(66)が勇退した際、出馬するよう要請した。
知事選を巡っては、過去5度の選挙で自民党県連の支援を受けている三村知事が「熟考中」として進退を明らかにしていない中、小野寺市長は現職が不出馬の場合、立候補の方針を固めている。
この日は同会派の花田明仁会長らが小野寺市長に要請書を提出。出馬要請の理由について花田会長は、JR青森駅前再開発ビル「アウガ」の特別清算の実現や市役所新庁舎の整備など、数多くの市政課題を解決した行政手腕を挙げ、県と同市の発展に向けて英断を促した。小野寺市長は「一般論としてエールをいただけるのはありがたい」としながらも改めて三村知事の判断を待つ考えを示した。
現職の去就が決まっていない中、同党県連は候補者選考委員会を設置して候補者擁立に向けた動きを加速させているが、この日は同会派が県連に対し、小野寺市長を候補者として議論の遡上(そじょう)に載せるよう要望。県連は14日に2回目の選考委員会を開く。
知事選では、むつ市の宮下宗一郎市長(43)が出馬の意向を示し、近く正式に表明する見通し。