安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(42)の鑑定留置が10日終了し、捜査本部のある奈良県警奈良西署に身柄が移送された。奈良地検は精神鑑定の結果を踏まえ、山上容疑者に刑事責任能力があると判断し、勾留期限の13日までに殺人などの罪で起訴する見通し。
山上容疑者は10日午後、鑑定留置されていた大阪拘置所から捜査車両で奈良西署に到着。大勢の報道陣が詰めかけ、付近は一時騒然とした。
鑑定留置は昨年7月25日から実施。専門医が山上容疑者と面談し、地検は成育歴や生活状況などを把握した上で刑事責任能力に問題ないとした。
鑑定留置の期間を巡っては、地検が捜査上の必要があるとして延長を2度請求したが、弁護側がその都度延長の取り消しを求めて準抗告し、奈良地裁が今月10日までとした。