【ワシントン=渡辺浩生】米議会下院(定数435)は6日、4日目となる新議長選出の投票を実施した。多数派の共和党(222議席)トップのマッカーシー院内総務は、前日まで造反した同党保守強硬派議員の半数以上の支持を得たものの、当選に必要な過半数には至っておらず下院はいったん休会。同日深夜に投票を再開する。この日は連邦議会議事堂襲撃事件から2年の節目にあたり、議会の歴史的混迷に終止符を打てるかどうか注目される。
3日から数えて12回目、13回目の投票で、前日まで他の候補に投票した20人の保守強硬派議員からマッカーシー氏支持に切り替える議員が相次ぎ、他の共和党議員は拍手で歓迎した。
米主要メディアによると、マッカーシー氏は強硬派議員との交渉で、議長解任を要求する動議に必要な議員数を1人に引き下げる案や、予算案審議などに強い権限を持つ議事運営委員会や歳出委員会などに同派議員を割り当てることなど妥協案を受け入れたもようだ。過半数獲得までにはなお数人の支持が必要で、決着に向けギリギリの協議を続けているとみられる。