任期満了に伴う4月9日投開票の大阪府知事選について、共産党や労働組合でつくる政治団体は7日、大阪市内で会見し、辰巳孝太郎元参院議員(46)を擁立すると発表した。辰巳氏は「大阪と子供たちの未来にカジノはいらない」と話し、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に反対する姿勢を明確にした。無所属で出馬し、共産が推薦する。
辰巳氏は平成25年参院選の大阪選挙区に共産から立候補し初当選、1期務めた。会見では、大阪府と大阪市が進めるIR誘致や、現職の吉村洋文知事(47)=地域政党「大阪維新の会」代表=の新型コロナウイルス対策に触れ、「維新の問題点をより多くの府民に知ってもらう選挙戦にしたい」と力を込めた。
共産は27、31年の府知事選で自民党推薦の候補を支援したが、今回は維新が掲げる「大阪都構想」が争点とならない見込みのため、独自候補の擁立に踏み切った。
府知事選にはこれまで、吉村氏が再選を目指し立候補を表明。自民も候補者擁立を目指しているが、調整が難航している。共産は府知事選と同日に行われる大阪市長選にも候補者を擁立し、推薦する予定。