全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)春高制覇への挑戦は8強で幕を閉じた。女子の共栄学園(東京)は3回戦で日本航空(山梨)をストレートで下して臨んだ金蘭会(大阪)との準々決勝。スーパー1年生、秋本美空(みく)が覚醒し、昨夏のインターハイ女王から第1セットを奪ったが逆転負け。あと一歩及ばなかった。
心待ちにしていた強豪との対戦。悔しい敗戦にも秋本は「こんなに点数が取れるとは思っていなかった。点が取れて自信になりました」。春高での経験が飛躍の出発点となることを予感させた。
バレーボール女子で2012年ロンドン五輪銅メダルの大友(旧姓)愛さん(40)を母に持つ。強烈なスパイクだけでなく、最高到達点300センチの高さを生かしたブロックで相手エースをシャットアウト。4試合を通して大車輪の活躍で、中村文哉監督も「この子はどこまでいっちゃうんだろうと」とその進化にうなった。
「また春高にきたい。きつい場面できたトスも決めきれるように」と秋本。成長曲線を描く16歳。挑戦はまだ続く。(武田千怜)