全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)男子の鎮西(熊本)がベスト4に進出。右膝の負傷を抱えるエース舛本颯真(3年)が、魂のスパイクでチームを準決勝に導いた。
「自分たちにとって最後の大会。やるしかないという意地でした」
3回戦は安食(あじき)浩士(3年)がいる東北(宮城)、準々決勝は泉田丈琉(3年)と堤凰惺(おうせ、2年)の二枚看板を擁する福井工大福井と、ともにフルセットの大激戦。安食とのエース対決で力を発揮した舛本だが、準々決勝では痛み止めの効果が切れた。
「体力面でもきつかった」。疲れ果てて、スパイクの通過点が低く、相手ブロックを弾き飛ばすパワーもない。「やばいなと思うときはあったけど、自分たちなら取り返せると思っていた」と、仲間を信じて打ち続けた。
準決勝は高校総体覇者の東山(京都)と対戦する。207センチの日本代表候補、麻野堅斗(3年)と対峙(たいじ)する。「楽しみです。最後の大会を楽しみながらやりたい」。目指すは頂点だ。(只木信昭)