主張

加速する少子化 活力の出るビジョン示せ 社会保障の負担是正が必要だ

産経ニュース

少子化に歯止めがかからず、国の在り方が問われる事態を迎えている。

厚生労働省の人口動態統計に基づく、令和4年の年間出生数の概数が初めて80万人を割り込む見通しとなった。3年の約81万1千人から4万人近く減り、統計開始以来最少の77万人台になる可能性があるという。

このままでは、年金、医療、介護などの社会保障制度の維持が危うくなり、国力の低下にもつながりかねない。岸田文雄政権は危機的な状況であることを強く認識しなければならない。

確実に財源を確保せよ

女性1人が生涯に産む子供の推定人数を示す「合計特殊出生率」は、令和3年は1・30と過去4番目に低かった。4年はさらに低下するとの見方があり、最も低かった平成17年の1・26に近づく可能性がある。

もっとも出生率が多少上向いたところで、出産適齢期の女性が減少傾向にあるため、出生数が改善する見込みはない。少子化が加速している背景には、こうした構造的な問題がある。

一方、人口動態を見ると、令和24年には65歳以上の高齢者人口がピークを迎えるが、現役世代は急激に減少する見通しであるため、高齢者人口の比率は高止まりすることが予想される。

政府は「全世代型社会保障」という名のもと、社会保険料について、高齢者も含め「応能負担」の原則を打ち出している。現役世代への過重な負担を是正する取り組みを、一層進める必要がある。

4月には司令塔となる「こども家庭庁」が発足する。少子化対策を同庁に任せきりにするのではなく、政権の最重要課題として取り組んでもらいたい。

こども家庭庁の5年度予算案は4兆8104億円となった。4年度に厚労省や内閣府が計上した子供関連予算と比べ、1233億円を上回るにとどまっている。

岸田首相は子供予算の将来的な倍増を掲げている。小倉将信こども政策担当相は記者会見で「倍増に向けた一里塚となる予算とすることができた」と語ったが、いかにも心許(もと)ない。

有識者でつくる政府の全世代型社会保障構築会議は昨年12月に報告書を取りまとめた。報告書には、子供・子育て支援の充実に関し「恒久的な施策には恒久的な財源が必要」と明記しながらも、財源を示すことはなかった。

首相は、今夏に閣議決定する政府の経済財政運営指針「骨太の方針」で、子供関連予算を倍増する「道筋を示す」と語っている。悠長に構えている余裕はない。具体的な財源と工程表を早期に示すことが求められる。

現在、政府は妊娠、出産、子育てまで一貫した支援を行うことに重点を置いている。

国民と問題意識共有を

具体的には「出産・子育て応援交付金」として妊産婦に計10万円相当を配る事業を行う方針だ。ベビー用品の購入費などに充ててもらい、経済的負担を軽減する狙いがある。公的医療保険から支給される出産育児一時金については、50万円に引き上げる。現在の42万円では賄いきれないためだ。

これらの政策に異論はない。ただ、出産や育児期の経済的支援だけでは、少子化を克服することはできない。

少子化の要因に未婚化、晩婚化が指摘されている。背景に長期的な将来不安があるとみられる。

報告書は「子供を持つことにより所得が低下するか、それを避けるために子供を持つことを断念するか、といった『仕事か、子育てか』の二者択一を迫られる状況が見られる」と指摘した。男女ともに仕事と子育てが両立できる社会を構築する必要がある。

それには、育児休業給付の拡充のほか、企業など勤め先の理解も必要だ。育児休業給付を充実させても、給付が女性に偏っていては、夫婦で育児の役割分担ができているとはいえない。女性が産後、職場に復帰してもキャリア形成に影響がないようにすることも求められる。

岸田政権には対策を五月雨式に打ち出すのではなく、体系立てて示し、少子化でも経済が成長する、活力ある社会を作り上げるためのビジョンを示してもらいたい。問題意識と目標を国民と共有することが大事であり、政治の役割はそこにある。

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