マリメッコ元デザイナーの石本藤雄さん 故郷の愛媛で放つ「花咲く」陶芸の世界

産経ニュース
ふるさと・愛媛で作品を発表した石本藤雄さん
ふるさと・愛媛で作品を発表した石本藤雄さん

ファブリックブランド「マリメッコ」(フィンランド)のテキスタイルデザイナーとして長年にわたり活躍し、「和のデザインと北欧のデザインを融合させた日本人」として、世界的なファンを持つ石本藤雄さんによる陶芸展「花咲く」が松山市道後湯月町で開かれている。石本さんはフィンランドの製陶所「アラビア」のアート部門に所属し、陶芸家としても知られている。

石本さんは愛媛県砥部町の出身。1970年にフィンランドへ渡り、74年から32年間、マリメッコのテキスタイルデザイナーとして、世界中の多くのファンを魅了。フィンランドの自然と、砥部町で幼いころに親しんだ花などを秀でた色彩感覚でデザインしてきた。2006年に定年退社してからは、アラビアに移って陶芸活動に取り組み、20年に日本に帰国した。

「折り紙」「花」のオブジェ作品と石本藤雄さん=松山市
「折り紙」「花」のオブジェ作品と石本藤雄さん=松山市

この間、1994年にカイ・フランク賞を受賞、2010年にはフィンランド獅子勲章プロ・フィンランディア・メダルを受章した。11年には旭日小綬章を受けるなど、多年に及ぶ芸術家としての活動は広く認められている。

13年9~10月、ふるさとで初めての個展となる「布と遊び、土と遊ぶ」を松山市にある愛媛県立美術館で開催。松山市道後で開かれた「道後オンセナート2014」に際しては、ホテル「茶玻瑠」で、石本さんの作品に囲まれたオリジナルルームを展開、18~19年は愛媛、京都、東京で巡回展を開催した。

帰国後の22年春、道後湯月町の「上人坂(しょうにんざか)」と呼ばれるエリアに陶芸のアトリエを開設。隣接するギャラリーショップ「ムスタキビ」で7月に「蕾ーつぼみー」展を開いた。

今回の「花咲く」展の会場もムスタキビで、「花」と「折り紙」の色とりどりの陶芸オブジェを発表している。蕾展の後、石本さんは釉薬(ゆうやく)の種類を増やし、釉薬を噴き付ける設備も導入して表現の幅を広げてきたという。

花の作品は14点を展示。石本さんによると、「マリメッコ時代からシンボルとして大切にしてきた4弁の花のデザインだ」という。壁にかけて鑑賞できるようになっている。

折り紙の作品は大小17点で、大きい3点は一辺が約36センチ。フィンランドから日本に持ち帰った型を用いて作った。一辺約20センチの小さいのは14点を展示している。こちらは石本さんが新たに型から制作したという。

繊細で無駄のないデザインの作品「折り紙」

紙を折って開いたときにつく折り目の線がまっすぐ走る薄い正方形の皿状の作品で、石本さんは「手で薄く作っているので、力の入り方で出ているカーブが異なり、そこが興味深い」と話す。透明釉に色粉を混ぜて噴き付ける方法により、鮮やかで透明感のある独特の色彩となっている。「飾るのもいいし、何かものを載せてもいいんじゃないですか」。石本さんは愛しそうに作品を見ていた。

陶芸で大切な土は試行錯誤を重ね、信楽(滋賀県)の2種類と、伊賀(三重県)のものを使った。「土も釉薬もアラビアの時代とは一味違う」と石本さん。観光名所・道後を舞台に、色彩感覚豊かな世界的デザイナーの新たな創作活動が始まっている。

ショップでは、石本さんがデザインしたてぬぐいやハンカチ、カップや皿など多くの小物も販売している。同展は2月19日まで開催している。(村上栄一)

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