年末年始を故郷や行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化した29日、各地の駅や空港は家族連れらでにぎわった。3年ぶりに新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限のない年末年始を迎えるが、政府は移動に備えてPCR検査の実施やワクチン接種といった対策を呼び掛けている。Uターンラッシュのピークは、年明け1月3日になる見込み。
JR東海によると、東海道新幹線は一部の下り線で自由席乗車率が100%を上回り、午前9時2分に新大阪駅を出発した博多行きのぞみ5号では140%に達した。
29日午前8時半ごろのJR新大阪駅(大阪市淀川区)の新幹線ホームでは、お土産を手にスーツケースを引く人たちの姿が見られ、混雑した。
大阪市の高岳亜由美さん(42)は長男の佑星(ゆうせい)くん(6)と福岡県に帰省するといい「実家に帰るのは2年ぶり。(コロナ対策として)あまり外食などはせず、家でゆっくり過ごしたい」と話した。
一方、関西国際空港も同日、出国ラッシュがピークを迎えた。この日は1万4100人の出国が見込まれており、大きなスーツケースを抱えた多くの旅行者でにぎわった。
関空の旅客予想では、12月28日~令和5年1月5日の年末年始に計23万2100人が国際線を利用する。1日平均で新型コロナウイルス感染拡大前の35%の水準という。
旅行者からは「3年ぶりの海外でリゾートを満喫したい」、「ずっと我慢していても息苦しい。羽を伸ばしてきます」などと声が上がっていた。