12月から新たにDeNAの編成トップに就いた萩原龍大チーム統括本部長(45)が、サンケイスポーツの単独インタビューに応じた。前・中・後編に分けてお届けする第2回は編成トップとしての理念がテーマ。目指すチームづくり、補強への考え方とその背景を聞いた。(取材構成・浜浦日向)
――編成トップとしての理念
「私個人の理念というよりは、高田GMが種をまいて、三原代表はそれを受け継いでさらに良いものにしていって、その歴史の中の一部として私もいると思っています。何か大きく変えて、チームを一から変えるつもりは全くないです。今育んでいるものをさらにより良くしていく、内部でしっかり育成をする。そして、私が唯一添えられるとしたら、そこに優勝という結果をちゃんともたらすことが2人に対する責任なのかなと。日本のプロ野球はわれわれが引っ張っているんだというような自負を持てるチーム、選手もスタッフもファンの皆さまも、このチームに関わると幸せがいっぱいあるなと思えるチームにすることが自分のやりたいことだと思っています」
――三原球団代表の退任時、今永が「新しいタイプの代表」と言っていたが、萩原氏のトップ像とは
「やっぱり三原さんとはずっと上司部下の関係だったので、近しいと思います。練習を手伝ったり気軽に話したりというのは当然今まで通りやっていこうと思っている。高みにいてめったに会ったことがないような状態というよりは、普通にそこにいる、チームを構成する一人のメンバーと思ってもらえるような行動をしたいと思っています。基本的に誰も私を役職で呼ぶ人もいないですし、みんな『ハギさん』なので、それがいいなと思います」
――肩書は変わらない理由
「基本、チームのことは全部私がやるという形になります。今までは三原さんに相談して、といっても自由にやらせていただいてましたが、今度は完全に自分が最終意思決定をする。だから、あまりやることは変わらないですね。編成の仕事は進藤(編成部部長)さんの力を借りることが多いので、その点はもう少しちゃんと認めてもらえるように、結果を残さなきゃいけないなという思いです」