【No Ball、No Life】
2026年W杯は出場国が「32」から「48」に拡大し、米国、カナダ、メキシコで共同開催される。会場となるのは16都市で、その内訳は米国11都市、メキシコ3都市、カナダ2都市となっている。過去のW杯になかった空前絶後の大規模である。
各大陸の出場枠を整理する。アジア8・5(+4)、北中米カリブ海6・5 (+3)、欧州16(+3)、アフリカ9・5(+4.5)、南米6・5(+2)、オセアニア1・5(+1)となっている。カッコ内は増枠数でアジアは4枠増える。
単純に22年カタールW杯アジア最終予選の結果に当てはめるとどうなるか。A組上位4カ国=イラン、韓国、UAE、イラク。B組上位4カ国=サウジアラビア、日本、オーストラリア、オマーンとなる。19年アジア杯王者でW杯開催国だったカタールも加えて8・5と考えると、なかなかの顔ぶれになる。
国際サッカー連盟(FIFA)は巨大なマーケットである中国を出場させたい思惑を持つが、B組5位だった現状のチーム力を考えると実に微妙だ。タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシアといった東南アジア勢。ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスといった中央アジア勢。レバノン、シリア、バーレーン、ヨルダンといった中東勢。さらにはインド、香港…。増える4枠で色めき立つ国はヤマほどあり、先述した現状の上位8・5カ国の存在を考えると、これらの国にとって出場権獲得のミッションはそう簡単ではないとわかる。
参考となるのが23年アジア杯(開催地=カタール)で24カ国が出場する。23年となっているが、カタールは24年1月~2月の開催を希望しており、日程は未定となっている。23年11月から26年W杯アジア2次予選がスタートする予定で、この要望が通ると同じ相手とアジア杯とW杯予選を戦うチームが出てくるわけで、そうなると選手層が厚いチームが有利となる。なぜなら、下剋上や波乱はそう何度も起こるものではないからだ。