名匠・大森一樹の世界 アイドルからシリアスまで

吉川晃司の経歴を聞き、東京湾を泳いで上京するシーンを入れた 1984年「すかんぴんウォーク」

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大森監督は、それまで自分の作りたい映画を売り込んでばかりいたが、初めて製作者側から指名を受けた。81年1月号の「バラエティ」誌では「赤木圭一郎やプレスリーが出てきた時みたいな評判になったら成功やね」と語っており、実際にそうなったわけだ。

クランクイン当初は、監督案で「星くずにラブソング」というタイトルだったが、プロデューサーが自腹で賞金を出してタイトルを募集したところ、「すかんぴんウォーク」に決まってしまった。これには監督は最後まで反対だったそうだ。

吉川は元水球のオリンピック候補選手。水泳は得意だから、大森は経歴を聞いて「運動ができるなら」と、冒頭で東京湾を泳いで上京するあの有名なシーンを入れた。

82年に長谷川和彦、相米慎二ら若手監督9人で「ディレクターズ・カンパニー」を設立しているが、当時はマスコミから〝ディレカン〟はアイドル映画に走っていると皮肉られたそうだ。

続編として「ユー・ガッタ・チャンス」(85年)、「テイク・イット・イージー」(86年)が作られた。 (望月苑巳)

■「すかんぴんウォーク」 1984年2月11日公開。脚本は丸山昇一。

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