米国は23日、広範囲で歴史的な寒波に見舞われ、各地で交通網の乱れや停電などが相次いだ。米国立気象局によると、米人口の約6割に当たる2億人以上が警報や注意報の対象となった。社会の混乱はクリスマス休暇を直撃し、大勢の人々が予定の変更を迫られた。寒波の影響はカナダにも及び、数十万世帯で停電となった。
米中西部イリノイ州シカゴや西部コロラド州デンバーをはじめとして4千便以上が欠航し、各地で計約140万世帯が停電。気象局は「冬の気象警報・注意報の範囲としては過去最大級」との見方を示した。
南部ケンタッキー州では3人が寒波に関連して死亡した。温暖な気候で知られる南部テキサス州も氷点下まで冷え込んだ。気象局は、寒波の影響は週末まで続き、一部地域では氷点下40~60度に達する恐れもあるとして警戒を呼びかけている。(共同)