8月の大雨被害で一部区間が運転を見合わせていたJR五能線は23日、残る不通区間だった青森県の鰺ケ沢(鰺ケ沢町)―深浦(深浦町)間で運行を始め、約4カ月ぶりに全線再開した。これに伴い、五能線を走る観光列車「リゾートしらかみ」も24日に全線再開する。
鰺ケ沢駅で下車した県立鰺ケ沢高3年の山下駿介さん(18)は「代行輸送のバスで通学していた。電車の方が乗り心地が良いし、早く着くのでありがたい」と喜んだ。
JR東日本によると、五能線は8月上旬の大雨で、線路に土砂が流れ込むなどの被害が青森、秋田両県の約70カ所で確認された。傾いた橋脚の補修工事が続く中村川(鰺ケ沢町)の鉄橋部分では徐行運転する。
鰺ケ沢町の平田衛町長は取材に「全線再開で観光振興に期待したい」と話した。