北海道深川市の佐々木一夫元市議(72)=当時は現職=が昨年、交流サイト(SNS)に投稿した書き込みで名誉を傷つけられたとして、同市の放射線技師の男性が損害賠償を求めた訴訟の判決で、旭川地裁は23日、佐々木氏に慰謝料など22万円の支払いを命じた。佐々木氏は25日投開票の深川市長選に立候補し、告示日の18日に失職している。
判決によると、佐々木氏は昨年4月、自身のSNSに男性を名指しして「『公益通報者』に報復なんて考えるから大事件になる」などと投稿。男性が勤務先の深川市立病院と取引業者との間で起きた不正行為を巡り、内部告発者を他部門に異動させたと示唆する内容だった。
剣持亮裁判長は判決理由で、投稿は公益目的だったと認定。一方で、男性が告発者の異動を仕組んだという証拠はなく、「投稿は軽率かつ悪質」と指摘した。