当て逃げ事件の捜査に伴う内部文書に虚偽の内容を記載したとして、兵庫県警が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で、但馬方面の警察署地域部門所属の30代男性巡査長を、虚偽有印公文書作成教唆容疑で30代男性巡査部長をそれぞれ書類送検したことが23日、産経新聞の情報公開請求で分かった。書類送検は11月14日付。捜査資料には、周辺に防犯カメラがなかったとする虚偽の内容を書いていた。
県警はこの捜査に関わった別の30代男性巡査部長を含め、3人を警務部長訓戒の処分にした。県警監察官室によると、今年3月、県内の飲食店駐車場で当て逃げ事件があり、通報を受け3人が現場へ駆けつけ捜査を担当。店には防犯カメラが設置されていたが、県外で映像が管理されており、その場で確認ができなかったという。映像の入手には手続きが必要で、3人は動機について「面倒だった」と話している。
書類送検された巡査部長が虚偽の報告をするよう持ちかけ、巡査長が実際に文書を作成。別の巡査部長も不正を知りながら黙認していた。6月に被害者から署に「防犯カメラがあるのに確認してもらえない」と苦情があり不正が発覚した。