ジョー・バイデン米政権は22日、金正恩(キム・ジョンウン)総書記率いる北朝鮮がロシア民間軍事会社「ワグネル」に武器を売却したことを確認したと発表した。歩兵用のロケット砲やミサイルを11月、ロシアへ運び込んだと指摘した。ワグネルはウクライナ侵攻に部隊を派遣している。米政権は、北朝鮮の武器輸出を禁じた国連安全保障理事会決議に違反したとして安保理で協議する方針だ。米国主導で、北朝鮮への制裁はさらに強まりそうだ。
「北朝鮮はロシアの戦争を支援しないと言いながら、ワグネルに武器を供給している」
国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は、こう言い切った。
ウクライナ侵攻で兵器不足に陥ったロシアは、同盟関係にあるベラルーシやイラン、北朝鮮などに兵器を依存していると指摘されてきた。
北朝鮮は11月、ロシアへの兵器供与を否定したが、トーマスグリーンフィールド米国連大使は今回、北朝鮮がワグネルから得た資金で核・ミサイル開発を加速させ、朝鮮半島の不安定化にもつながると強調した。