米航空宇宙局(NASA)は21日、4年以上にわたって火星表面で活動してきた無人探査機「インサイト」の運用を終えたと発表した。探査機の太陽光パネルは砂ぼこりをかぶって発電が難しくなっており、15日に地球と交信した後に2回続けて失敗。NASAは電池切れと判断した。
インサイトは火星の内部構造を調べ、岩石でできた地球型惑星の形成過程を明らかにするための探査機。2018年11月に着陸し、これまでに1300回以上の地震を観測した。
NASAで科学探査の責任者を務めるザブーケン氏は「探査機にさよならを言うのはいつだって悲しい。だがインサイトの魅力的な科学は称賛に値する」とコメントした。同氏も今年末でNASAを退職する。