国連安全保障理事会(15カ国)は21日、ミャンマー国軍に対し、国家顧問兼外相だったアウンサンスーチー氏らの解放を要求する決議案を12カ国の賛成で採択した。中国とロシア、インドは棄権した。決議作成を主導した英国によると、ミャンマー情勢に関する安保理決議は1948年の同国の国連加盟以降、初めて。 昨年2月のクーデター前に就任し、国軍批判を続けるミャンマーのチョーモートゥン国連大使は記者団に、採択を歓迎しつつも「より強力な行動で安保理が軍政とその犯罪行為をすぐに終わらせることを望む」と語った。
決議はスーチー氏ら恣意的に拘束された囚人の即時解放のほか、ミャンマーでの暴力停止と緊張緩和を求め、国民の意思と民主的なプロセスを尊重するよう改めて呼びかけた。
スーチー氏は汚職などの罪で有罪判決を受け、今年10月までに言い渡された刑期は計26年に上った。(共同)