将棋の藤井聡太竜王(20)=棋聖・王位・叡王・王将との5冠=が3日、鹿児島県指宿市で指された第35期竜王戦七番勝負第6局で後手の広瀬章人八段(35)を下し、対戦成績4勝2敗として初防衛を果たした。
終局後、藤井竜王は「内容的にも押されている将棋が多く、大変なシリーズだった。広瀬八段に序盤から工夫をされて、それに対して上手い対応を返せないことが多かった。改めて自分の課題を感じたところはあった」とコメント。初防衛には「苦しいシリーズだったが、なんとか結果を出すことができてほっとしている」と心境を明かした。
年内の防衛戦はこれで終了したが、「今年は1月からタイトル戦の対局が続くような形で、大変な将棋ばかりだったが、収穫もいろいろあり、大きくコンディションを崩さずに常に戦えたのはよかった」。ファンからは8冠制覇も期待されるが、「それについては意識することではないと思っている。今後も少しでも実力を高められるように頑張りたいと思います」と話した。