平成24年に9人が死亡、3人が重軽傷を負った中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故は2日、発生から10年となった。事故発生時刻の午前8時過ぎ、遺族らがトンネルの東京側に設置された慰霊碑に献花、黙禱(もくとう)した。
現場から約8キロ東の初狩パーキングエリア(同県大月市)にある別の慰霊碑前では、中日本高速道路(名古屋市)が追悼慰霊式を開催。新型コロナウイルス禍で見送られていた遺族による追悼の言葉が3年ぶりに述べられ、6月に就任した小室俊二社長も出席予定。
事故は24年12月2日朝、東京方面に向かう上り線のトンネル内で天井板が138メートルにわたり崩落し、車3台が下敷きになるなどした。天井板のつり金具を固定するボルトが脱落したことが原因で、中日本高速の維持管理体制が不十分だったとされる。