ねずみ講式会員システム「みんなのたまご倶楽部」の運営会社社長、峯岸正治容疑者(58)らが無限連鎖講防止法違反で逮捕された事件で、峯岸容疑者らが計約3億円の出資金を集め、会員に分配されたのはそのうちの半額だったことが1日、捜査関係者への取材で分かった。峯岸容疑者は出資金のうち、約8千万円を受け取っていたとみられる。
捜査関係者によると、みんなのたまご倶楽部では、入会費や卵の代金の名目で、会員に運営会社の銀行口座に入金させていた。峯岸容疑者が現金で引き出し、必要経費の支払いに充てたり、私的に受け取ったりしていたという。会員への配当は、関連会社の口座に金を移してから支払っていたとみられる。
令和3年10月の同倶楽部発足から、警視庁や福岡県警が運営会社などを家宅捜索した4年5月末までで、会員約1万1千人から、計約3億円を集金。配当に充てられたのは半額にあたる約1億5千万円で、計約8千万円は峯岸容疑者が受け取ったとみられる。
峯岸容疑者は、「たまごを買うだけで安定した収入になる」とうたい、50~80代の6人に計約31万円を出資させたとして警視庁などに11月30日、逮捕された。