日弁連が設置したフリーダイヤルなどに寄せられた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に関する相談には、正体を隠して勧誘し、多額の献金に誘導していく教団側の手口をうかがわせる事例が多く寄せられた。日弁連は「特徴的な旧統一教会被害」と分析。さらに実態調査を進め、提言の取りまとめも検討する。
日弁連によると、相談のうち「宗教や旧統一教会の勧誘であることを知らなかった」とする内容は約4割を占めた。手相の勉強をしていると繁華街で声をかけられたり、家族の病気で不安を抱えている人が自宅で訪問を受けたりして、活動を伝えるビデオセンターへ行った後、教団について知らされるケースがあった。「旧統一教会と知っていた」とする事例は約3%にとどまった。
財産被害を訴える相談は全体の8割以上と極めて多く、具体的には「公証役場へ信者に連れられ『献金したお金は自分の意思で渡したもの』といった内容の書面を作成させられた」「母が家と土地を担保に借り入れて献金するも、返済できず家と土地を売った。売却代金の残額も献金した」といったケースがあった。