アルツハイマーの新薬 臨床導入控え課題山積 検査体制など準備加速で関連6学会が異例の合同提言

記憶や思考能力が長年かけて阻害され、最終的には日常生活を送る能力さえも失われてしまうアルツハイマー型認知症で、これまでは困難だった本格的な治療への筋道が描かれつつある中、新たな課題の存在が明らかになっている。近年登場したアルツハイマー病治療の新薬はすでに米国で承認され、「認知症治療の新時代の到来」といわれるほどのインパクトが期待されている。ただ、医療関係者の間では、新薬だけでアルツハイマー病をめぐる社会的な問題が解決されるわけではないとの声も多い。新薬の効果が見込める投与対象を診断する検査体制や専門施設・スタッフの配置、治療にかかる費用の負担など、新薬を取り巻くインフラや精度の整備が追い付いていない状況への危機感も強まっている。

臨床導入が見えてきたアルツハイマー病の新薬。ただ医療体制には課題も…(Getty Images)※画像はイメージです
臨床導入が見えてきたアルツハイマー病の新薬。ただ医療体制には課題も…(Getty Images)※画像はイメージです


認知症医療を急変させる新薬の登場

11月26日、東京国際フォーラムで開催された日本認知症学会の学術集会で、日本神経学会や日本神経治療学会など認知症医療に関わる6学会が合同で、「認知症疾患治療の新時代を迎えて」と題した提言を発表した。そこには「認知症に関連する6学会は超高齢社会が加速・進展するなか、これらの(認知症治療をめぐる)問題について特定の立場に偏ることなく(略)力を合わせていきたい」という文言が記されていた。それぞれ専門分野をもつ学会の医師たちが「認知症」という一つの疾患をめぐって“スクラム”を組むのは異例のことだ。

その背景にあるのは、アルツハイマー病に対する画期的な新薬として登場した「疾患修飾薬」(disease modifying drug)の存在だ。疾患修飾薬とは疾患の原因となっている物質を標的として作用し、疾患の発症や進行を抑制する薬剤のこと。アルツハイマー病の疾患修飾薬は、病因である「老人班」(加齢に伴って脳にみられる蛋白質の沈着)を作り出す「アミロイドβ」という物質を脳内から除去したり、蓄積を抑えたりするほか、もう一つの病因である「タウ蛋白」の攻撃から神経細胞守る効果をもつ。症状の進行を数年程度遅らせる作用しかなかった従来の治療薬と比べ、関係者の間では「治療のイメージを大きく変える」ほどのインパクトがあると評価されている。

疾患修飾薬をめぐっては、米国の食品医薬品局(FDA)が昨年6月に日本の大手製薬メーカーであるエーザイと米の医薬品メーカーのバイオジェンが共同開発した「アデュカヌマブ」(一般名)という新薬を迅速承認した。ただ、第3相の臨床試験で有効性に疑義が生じ、日本では昨年12月に「継続審議」として承認が先送りにされた経緯がある。

そんな情勢を受けて新たに注目を集めているのが、もう一つの疾患修飾薬「レカネマブ」(一般名)だ。レカネマブは9月末に第3相の臨床試験が終了し、症状悪化の抑制を示唆する結果が報告された。アデュカヌマブで効果が不明瞭だった評価項目も含め、レカネマブは主要な項目全てで明確な効果が認められるなど、より高い有効性が注目されている。開発者であるエーザイも「レカネマブ」の上市に全力を注ぐ方針に切り替え、日本では2023年度中の臨床導入を目指すとしている。

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