東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の重大事故時の避難計画に不備があるとして、原発30キロ圏に住む石巻市民らが東北電に再稼働差し止めを求めた訴訟は28日、仙台地裁(斉藤充洋裁判長)で結審した。判決は来年5月24日。
この日の口頭弁論で、原伸雄原告団長は「避難指示が出れば、道路は避難者の車で渋滞する。30キロ圏内に何日もとどめられ、放射線被ばくの高リスクを負う」と指摘。「計画の実効性は全くない」と訴えた。
東北電側は、避難計画を含む緊急時の対応が具体的、合理的と認められているなどと主張、請求棄却を求めている。
女川原発は東日本大震災で被災し、定期検査中だった2号機を含め全3基が停止。東北電は、令和6年2月に2号機の再稼働を目指している。