建設業界、eスポーツプレーヤーに熱視線 建機の遠隔操作に技を 若手技能者確保へ

産経ニュース
eスポーツプレーヤーが参加した「e建機チャレンジ大会」=10月26日、東京・六本木(遠藤一夫撮影)
eスポーツプレーヤーが参加した「e建機チャレンジ大会」=10月26日、東京・六本木(遠藤一夫撮影)

建設業界がゲーム対戦競技「eスポーツ」のプレーヤーに熱視線を送っている。ジョイスティックなどゲームコントローラーの高度な操作技術が、油圧ショベルやクレーンなど建設機械の遠隔操作に生かせるとみており、eスポーツプレーヤーを呼び込み、慢性的な若手技能者不足の解消につなげたい考えだ。建設機械の遠隔操作をアピールするイベントも相次いでいる。

「オフィスから建設機械を動かせるようになれば、仕事としてチャレンジすることも考えたい」

東京・六本木で10月26日に初めて開かれた遠隔操作競技会「e建機チャレンジ大会」に参加した佐藤幹太さん(駒沢大学3年)は競技終了後にこう述べ、建設業界に魅力を感じた様子だった。同様に大学のeスポーツサークルから参加した猪股諭吉さん(明治大学2年)も「パワーショベルを動かしたのは初めて。いい経験になった」と話した。

同大会は、一般社団法人の運輸デジタルビジネス協議会(東京都港区)と千葉房総技能センター(千葉県市原市)が開催し、プロのeスポーツプレーヤーも招聘(しょうへい)した。2人のオペレーターと監督からなる3人がチームをつくり、5チームが参加。ビルの1室に設けたモニターを見ながら、約70キロ離れた千葉県大多喜町にある同センターの重機訓練場に用意された無人のパワーショベルとダンプカーを操作し、土砂を運ぶタイムを競い合った。

東京・六本木から70キロ離れた重機訓練場では遠隔操作による建設機械の動きを審判員がチェックした=10月26日、千葉県大多喜町(伊藤忠TC建機提供)
東京・六本木から70キロ離れた重機訓練場では遠隔操作による建設機械の動きを審判員がチェックした=10月26日、千葉県大多喜町(伊藤忠TC建機提供)

ゼネコン大手の大林組をはじめ、矢崎エナジーシステム、伊藤忠商事などが大会スポンサーとなり、各社は「eスポーツプレーヤーの技術は建設機械の遠隔操縦に生かせることを確認できた」と声をそろえた。

21日には国土交通省が遠隔施工の実演会「施工DXチャレンジ2022」を茨城県つくば市の国土技術政策総合研究所・土木研究所内の建設DX実験フィールドで開催。22日までの期間に災害対応や生産性向上につながる18の遠隔施工技術を実演する。月面など宇宙での無人建設に向けた13の先進技術も披露される。鹿島、清水建設、大成建設などゼネコン大手だけでなく、建設機械大手のコマツや電機大手のNECなども参加する。

建設機械を動かすには、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了する必要がある。現在は遠隔操作についてのルールがなく、講習も設けられていない。このため、国交省や厚生労働省などは建設機械を安全に遠隔操作するためのルールの明確化や新しい資格づくりの検討に入っている。

建設業界では、平成3(1991)年に長崎県の雲仙普賢岳で発生した大規模な火砕流の復興工事で建設機械を遠隔操作する無人化施工が初めて採用された。これを皮切りに危険が伴う地震や火山噴火など自然災害の復旧工事で導入されるようになり、国内ではすでに約200件の実績があるといわれる。

遠隔操作による無人化施工を推進する日本建設業連合会の宮本洋一会長(清水建設会長)は「建設現場のIT化、ロボット化を進めて生産性を高め、働きやすい環境をつくり若手技能者を呼び込みたい」と話す。建設の仕事には「きつい」「汚い」「危険」の3Kイメージが先行し、若手技能者の採用を難しくしていた。若年層に人気の〝クールでかっこいい〟eスポーツの経験者が続々採用されるようになれば、業界のイメージアップにつながりそうだ。(遠藤一夫)

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