「このままでは10年もたない」是枝監督、映画界の改革急務

産経ニュース
日本映画界の現状と未来について語り合った是枝裕和監督(左)と女優の松岡茉優=東京都千代田区(石井健撮影)
日本映画界の現状と未来について語り合った是枝裕和監督(左)と女優の松岡茉優=東京都千代田区(石井健撮影)

「万引き家族」(平成30年)などの是枝裕和監督(60)と女優の松岡茉優(27)が、映画業界における女性の貢献について語るトークイベントに登壇。今年、改めてクローズアップされた日本映画界のハラスメント問題や働き方などについて、率直な意見を交わした。

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2人が登壇したのは、トークイベント「ウーマン・イン・モーション」。東京国際映画祭の公式プログラムとして、10月31日、東京・日比谷の映画館で行われた。

是枝監督は仏、韓国と2作品連続で海外の撮影現場を経験し、「仏は原則8時間労働、韓国は週52時間と労働条件が決まっていた。自分の撮影現場の環境をどのように変えていくかが課題になった1年だった」と振り返った。

また、自身の最近の現場には、性的な場面などで俳優の精神面などをケアする「インティマシー・コーディネーター」が参加していることを明らかにした。「万引き家族」の脚本を見せ、当時の撮影で改善点があったかどうかも尋ねたという。

「その結果、いくつか指摘を受けた。専門家がいることで、僕が気づけない俳優らの精神的な負荷を知ることができる」とその存在の意味を語った。

松岡も「役者は心を使う仕事だから、私の気持ちに浮き沈みがあるのは当然。放っておいてと考えていた。でも専門家がいて、そうならない日がくるなら、後に続く役者にとって良いこと」と期待を寄せた。

是枝監督は「働き方改革は進んでいく。それがゆえに作られなくなる映画が出てくるだろうが、このままでは日本映画界は10年続かない。まずは意識を高めていく活動をこれからも続ける」と労働環境の改善が急務だと語った。松岡は「男女問わず、育児のために休める現場づくりをしたい。ケンカではなく、お互いに耳を傾けられる映画界であってほしい」と話した。

(石井健)

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