女子ゴルフの「伊藤園レディス」は11日から3日間、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)で開催される。10日はプロアマ戦が行われ、メルセデスランキング首位に立っている山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=が出場し、最終調整。今大会で年間女王を決めるには優勝が必須。加えて2位以下の選手の結果で女王が決まる。山下は、「去年は後半戦に、あまりいい成績を出せなかった。(今年は)しっかり優勝を目指してやってきて、結果もついてきて。あまり意識はしていなかったので何とも言えないですが、いい状態でレベルアップできているなと感じます」と思いを口にした。
この日はプロアマ戦で18ホールを回り、「比較的トリッキーなホールもあって、ティーショットも大事。グリーンの傾斜も強いので、マネジメントをしっかりしたい」とコースの印象を語った。
山下は今季、5月の「ワールドレディスサロンパス杯」で国内メジャー初制覇。6月の「宮里藍 サントリーレディス」で2勝目を挙げ、9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の初日に18ホールのツアー最少ストロークの「60」をマークし、3勝目。大飛躍を遂げた一年だった。
今季から女王争いはポイント制のメルセデスランキングに一本化され、現在ランク首位に立つ。残り3試合で、逆転の可能性を残すのは2位の西郷真央、昨年女王で3位の稲見萌寧、4位の西村優菜までの3人。2位の西郷真央との差は579・45ポイントあり、山下がこの大会で優勝し、西郷が4位以下なら女王が決定。史上最年少の21歳103日の女王誕生となる。
「(年間女王は)プロテスト合格後からの目標。あっという間に(今季)残り3試合まで来て、一試合一試合優勝を目指しているので、結果を出したい」。力強く意気込む山下が逃げ切りで女王戴冠を目指す。