西武、巨人で活躍し、4年連続盗塁王にも輝いた片岡保幸氏(39)が8日、神奈川・横須賀市で行われたDeNAの秋季トレーニングに臨時コーチとして参加。3年目を終えた森敬斗内野手(20)ら若手に走塁技術を伝授した。
「ポテンシャルは高い選手が多いと感じた。でも話を聞くと(盗塁を)失敗するのが怖いみたいで、スタートすら試みないというのが多かった」
DeNAのチーム盗塁数は、昨季まで3年連続でリーグ最少。三浦監督が走塁面の向上を掲げ意識を高めた一方、今季も同5位の49とまだまだ伸びしろがある。現役時代に通算320盗塁をマークした片岡氏は盗塁を試みることで練習の成果や自身の技術を確認できるとし「答え合わせをするためにはスタートを切らないといけない。切る勇気はしっかり持とう」と伝えた。
「失敗しないと覚えない。自分もたくさん失敗して、それが財産になった」と説明。心構え以外にも、走塁時の手の使い方やベースの蹴り方などを指導した。
50メートル5秒8の俊足ながら今季5盗塁だった森は「いい時間になった。走れないともったいない。盗塁王を取りたいので(来季は)もっと走ってきたい」と刺激を受けた。9日も参加する片岡氏からの〝失敗のススメ〟を受け、森がDeNAに走塁革命を起こす。(湯浅大)