大阪府は8日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、独自の自粛要請基準「大阪モデル」の警戒水準を警戒解除の「緑信号」から警戒を示す「黄信号」へ引き上げることを決めた。府民らに対し、マスク着用など基本的な感染防止対策の要請は継続し、ワクチン接種や検査キットの備蓄を呼びかけるが、行動制限は求めない方針。
これに伴い、万博記念公園(大阪府吹田市)の「太陽の塔」も同日夜、黄色にライトアップされた。
府内では10月11日に黄信号から緑信号に引き下げたが、10月末から感染者数が再び増加傾向に入った。病床使用率が20%以上となり移行基準を満たしたため、引き上げを決めた。
一方、会議では今後、流行「第8波」に入った場合は第7波を上回る1日最大約3万1千人の感染者が出て、インフルエンザと合わせると約5万4千人に上るとの予測が示された。
府は9歳以下の子供に無償で検査キットを配っており、夜間や休日でも対応できる臨時の発熱外来の設置を府内で進めている。吉村洋文知事は会議後、記者団に「感染者が増加傾向にあるのは明らか。基本的な対策をお願いしたい」と述べた。