ラットにも「利き足」があった かゆみの研究で判明、岡山大などが論文

ラットに「利き足」があったとする論文を岡山大学と奈良女子大学の研究チームが発表した。人間以外の動物でも利き手や利き足があるとの研究はあったが、げっ歯類での実例が見つかったのは初めてという。また論文では、ラットの顔の部分でおきたかゆみを脳に伝える経路が、胴体などで起きたかゆみを伝える場合と異なることも判明したとしている。これらの成果は人間の利き手に関する神経メカニズムの解明や多くの人が悩む花粉症などの新しい治療法につながる可能性があるという。

日本医師会によると人間の約9割は右利き。人間以外の動物でも利き手、利き足があるとされており、2015年にはオーストラリア本土などに棲むオオカンガルーとアカカンガルーは左利きが多いとロシアの研究チームが発表している。

岡山大学学術研究院自然科学学域の坂本浩隆准教授と奈良女子大学研究院生活環境科学系の高浪景子准教授らの研究グループは、かゆみを引き起こすヒスタミンでラットの結膜を刺激する実験を行った。左目だけを刺激したり、右目だけを刺激したりしてから60分間の様子を観察したところ、いずれも刺激された目と同じ側の後ろ足で目の周りをひっかく傾向が確認された。

ただし左目だけ刺激する場合と、右目だけを刺激する場合では相違点もあった。左目だけを刺激したケースでは、左足でひっかく頻度が右足でひっかく頻度より多かったものの、その差は大きくなかった。しかし右目だけを刺激したケースでは、右足でひっかく頻度が左足でひっかく頻度よりも有意に多かった。ひっかく時間の長さについても同様の結果だった。「ラットが右足をより多く使うのは、ラットは右足を使うことを好んでいるからだ」と推察される結果だ。

研究チームはこれを検証するため、両目をヒスタミンで刺激する実験も行った。この場合もやはり、右足で目の周りをひっかく頻度や時間が、左足でひっかく頻度や時間よりも有意に多かった。実験結果を受けて研究チームは「ラットにおいて両目を刺激された場合、目を掻くのは主に『右』の後足である」ことを発見したとしている。

こうした「右利き」の特徴について、ラットより小型のネズミであるマウスを用いた比較実験も行われた。結果では、マウスでも右の後ろ足を使う傾向が見られたが、ラットほど左右に明確な差がなかったことから、同じネズミの仲間でもすべての種類が「右利き」とは言えない可能性があるという。坂本准教授は「ヒトの『利き手』の神経基盤の解明と、その進化過程にもメスを入れることができるものと期待しています」とコメントした。

また、かゆみが起きた身体の部位によって感覚を脳に伝える経路が異なることも分かった。顔面領域のかゆみは延髄に存在するガストリン放出ペプチド(GRP)受容体という神経ペプチドの受容体が関与しているという。近年のマウスでの研究では、脊髄のGRPが身体の大部分のかゆみを伝達することに関与していると報告されていた。

高浪准教授は「将来、花粉症などの目のかゆみの治療法の開発に繋がることを期待しています」と話している。

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