市場に流通しにくい未利用魚を活用して食品ロスを減らそうと、即席めん大手のエースコック(大阪府吹田市)は17日、大阪湾で水揚げされた魚をだしに使ったカップラーメンを発売した。発表会で試食した大阪府の吉村洋文知事は「食品ロスに正面から取り組んだ素晴らしい企画」と太鼓判を押した。
エースコックの「SDGs」(持続可能な開発目標)をテーマにした取り組みの一環。「大阪産(もん)」と呼ばれる府内産の農水産物をアピールしたい府などと協力し、開発を進めてきた。
新商品は「もったいないをおいしいに なにわの潮(うしお)ラーメン」の醤油(しょうゆ)味と塩味(希望小売価格各232円)。だしには、サイズが大きすぎるハモ、鮮度が落ちるのが早いシログチ、小骨が多く調理しにくいコノシロの3種類の魚を使用。いずれも流通しにくく、廃棄されたり飼料になったりすることが多いという。
エースコックの村岡寛社長は「おいしさを味わってもらいながら、食品ロスの削減にもつながる商品として自信を持って発売した」と話した。