特殊詐欺の被害防止を訴えるポスターに揮毫(きごう)し、地域の安全に貢献したとして大阪府警南署は17日、大阪を中心に活動する書道家で産経国際書会常任顧問の今口鷺外(ろがい)氏に感謝状を贈った。管内に張り出すほか、今後、署員が管内の高齢者宅などを訪問し、同じデザインのチラシを配る。
ポスターは計4種類。署員がふんする高齢女性が携帯電話で犯人と通話しながらATMを操作している写真を背景に、今口氏の力強い筆遣いで「だまされたらあかん」「その電話待った」などのメッセージが書かれている。
南署員から防犯指導を受けて特殊詐欺被害の現状を知った「きくや筆本舗」(大阪市)が長年にわたって交流がある今口氏を紹介。今口氏が協力依頼を快諾し、無償で揮毫した。
南署の前田時彦署長は「インパクトのある良いポスターになった」と感謝。今口氏は「自分が声をかけているような思いを文字に込めた。手書きの文字は力があるので、少しでも被害防止の役に立てたら」と話していた。