和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社の例大祭「御船祭」の早船競(きょう)漕(そう)が16日、大社近くの和歌山、三重県境を流れる熊野川で行われた。新型コロナウイルス禍で令和2年と3年は中止となり、3年ぶりの開催。9隻の木造船に乗った若者らが上半身裸で櫂(かい)をこぐ姿に観客から大きな声援が送られた。
御船祭はご神体を乗せた神幸船が熊野川の河原にある御旅所へ渡る神事。早船競漕は、神幸船を案内する船が速さを競ったのが始まりとされ、大社の上流にある御船島を3周する約2キロのコースで順位を競った。
和歌山県田辺市の石原一夫さん(48)は「間近で見ることができた。とても迫力があった」と喜んでいた。