机の上に今週の週刊誌をズラッと並べて、まず表紙と目次を見る。
やはり、今週もいちばん読みたくなるのは『ニューズウィーク日本版』(10・18)だ。
表紙に「アフター・プーチン 『戦後』のロシアと後継者の姿」。
そうか、ロシアはウクライナに負けて、プーチン退陣という読みかと思ったら、然(さ)に非(あら)ず。
〈戦況は悪化し病気説も〉出る中で、〈プーチンが死亡するか、もしくはその前に後継者を指名するとしたら誰か〉という、ま、仮定の話。
挙げられた7人もなじみが薄いからあまり興味が湧かない。
それより河東哲夫氏(同誌コラムニスト、元外交官)の「『日沈む国』ロシアが変える地政学」がおすすめ。
〈ロシアはエネルギー部門を除いて途上国に投資をする能力がなく、西側から先端半導体を入手できなくなって以降は兵器の水準も低下する一方〉
〈相手に文句なしの畏怖感を与えるほどの経済力、軍事力を身に付けることももうない(中略)基本的には第1次大戦前後のオスマン帝国、あるいはオーストリア・ハンガリー帝国のように、日没のベクトルの中にある〉
国葬での菅義偉前首相の感動的な弔辞に対し「電通が入ってますからね」と発言、10日間の出勤停止処分を受けた玉川徹氏。
『週刊文春』(10月20日号)「玉川徹〝逆張り傲慢男〟の研究」というので期待したが、全くの期待外れ。
玉川氏が「モーニングショー」でいかにいい加減、かつ無責任極まる発言を続けてきたかをもっと突っ込んでほしかった。
月刊『Hanada』藤原かずえさんのリポートをぜひ、お読みいただきたい(サブスクで読めます)。
『文春』の左柱は「100歳まで健康に生きる60歳からの食事新常識」。
『週刊新潮』(10月20日号)も「気づかないまま命を削る『脂肪肝』を防げ」「『70代』『80代』が我が子と揉めないための『家の片づけ法』」。
両誌がどんどん老人誌化していくのは嘆かわしい。
(月刊『Hanada』編集長)