政府は14日、令和4年版自殺対策白書を閣議決定した。自殺者数の動向について、新型コロナウイルス流行前の平成27年から令和元年までの5年間平均と3年を比較して分析。昨年決定の白書では5年間平均と2年を比べたが、今回も同様の傾向で男女とも20代以下で増えていた。コロナ禍で若年層の自殺増が目立つ。
3年の自殺者数は全体で2万1007人となり前年より74人減ったものの、コロナ流行前の元年より838人多く、高止まりとなっている。女性は7068人に上り、2年連続で増加。男性は12年連続で減少した。
流行前5年間平均との比較では、10代以下が29・1%、20代が16・7%増えていた。30代以上はいずれも減っていた。
女性の職業別の自殺者数は、事務員306人(5年間平均比50・3%増)、医療・保健従事者161人(14・0%増)、販売店員135人(46・7%増)、飲食店員70人(26・4%増)など。