地元有利に入札条件を変更 起訴の奈良・御所市議、最古参の「ドン」として暗躍

産経ニュース

奈良県御所(ごせ)市の火葬場整備工事を巡る汚職事件で、大阪地検特捜部が11日に加重収賄罪で起訴した、御所市議の小松久展(ひさのぶ)被告(70)。関係者への取材で、小松被告が工事入札の募集要項の内容を公表前に知り、地元業者に有利になるよう変更させていたことも判明。市議会最古参の「ドン」として、市側に影響力を行使することで自らに近しい業者に利益を誘導し、私腹を肥やしていた実態が浮かぶ。

「入札は地元優先がいいのではないか」。小松被告が市上層部のもとを訪れ、火葬場工事についてこう提案したのは、令和2年1月のことだった。

特捜部によると、小松被告はこの火葬場の工事で、御所市の建設会社「ゴセケン」を代表企業とする共同企業体(JV)の受注が競合先との間で合意されていたことを知りながら、令和2年7月の市議会で工事契約に関する議案に賛成。翌年、謝礼として、当時の同社役員2人から現金計7500万円を受け取ったとされる。

工事の入札は、建設会社などで組むJV側の提案を市が総合的に審査する「公募型プロポーザル」方式で行われた。

市関係者によると、JVを選ぶ市の選定委員会の初会合は、非公開で2年1月17日に開催。その時点で、市が内部で作成していた募集要項の原案では、県外の建設会社だけでもJVを組めることになっていた。

初会合の直後に小松被告が異議を唱えたのはこの条件。非公表の原案の内容を把握しており、市側から情報が漏洩(ろうえい)したとみられる。

地元業者が工事を取れば地域経済が潤い、雇用も生まれる-。小松被告のそんな説明は、上層部の意見として担当課に伝えられ、同月31日に公表された募集要項は、地元建設会社のみがJVの代表企業になれるとの条件に変わっていた。

変更を追い風に市内業者2社の間で「談合」が行われ、ゴセケンが代表のJVが工事を受注。小松被告はゴセケン側から多額の現金を受け取ったとされるだけではなく、工事の下請けには親族の会社が入っていた。

市職員に圧力をかける一方、市内部では「地元への思いもあり、無下にできない存在」との評もあった小松被告。ある市関係者は地元優先という提案自体には市も納得していたとした上で、「まさか裏工作が行われていたとは」と困惑した。(西山瑞穂、桑村大)

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