「土地の迷子」防げ 相続登記義務化へ、罰則も

産経ニュース

相続の際に登記をしないことなどで、所有者が分からなくなる「土地の迷子」を防ぐことを目的とした国の新制度が来年度以降、順次スタートする。不動産相続の登記を義務化した上で、煩雑だったこれまでの不動産相続の仕組みを簡略化し、土地の有効活用につなげたい考え。罰則付きでの変更もあるなど国民生活への影響は大きく、法務省は周知を図っている。

所有者不明土地(土地の迷子)の問題が注目されたきっかけは、平成23年3月の東日本大震災だった。

津波に見舞われた沿岸部の被災地から高台へと集団移転を進めることになったが、高台の土地の多くは相続を繰り返すうち、所有者が分からなくなっていた。行政側は所有者の特定や用地取得交渉に膨大な時間を取られ、移転は大幅に遅れた。

増田寛也元総務相ら民間有識者でつくる研究会の調査では、平成28年時点で所有者が分からなくなっている土地は推計約410万ヘクタール。九州全体の面積を上回る規模に膨らんでいる。

こうした状況を改善しようと、令和3年4月に成立した改正民法などで、①相続した土地の国庫帰属制度②所有者が不明な土地の利用円滑化③相続した土地などの不動産の登記義務化-などが創設・規定された。特に①と③は、不動産を相続する側に直結する変更点だ。

5年4月1日からスタートする①は、耕作放棄地などが生じないよう、土壌汚染がないなど一定の条件を満たせば相続した土地を手放し、国に譲り渡すことができるというもの。

③は6年4月1日から開始。相続から3年以内に登記を申請しないと10万円以下の過料が科される。

制度開始以前に相続した人も対象となるが、手続き緩和のために「相続人申告登記制度」も導入。これまでは相続人が複数いる場合、登記の前に全員の相続割合を確定する必要があったが、6年4月以降は相続者が個々に割合を確定する前でも単独で登記の申請義務を果たすことができるようになる。

このほか、8年4月には親が亡くなったときなどに子供が親の所有する不動産の一覧を親の氏名で法務局に請求できる仕組みも始まる。これにより、相続する不動産を容易に把握できるようになるという。(荒船清太)

令和6年度開始「知らない」6割

法務省が今年7月、本人・配偶者もしくは親が不動産を所有する20代以上の1200人を対象に行ったアンケートでは、相続した土地の登記の義務化について「よく知らない」「全く知らない」との回答が6割強に上るなど、新制度に対する認知が進んでいない現状が浮かび上がった。

令和6年4月から始まる相続登記の義務化を「よく知らない」「全く知らない」としたのは66・3%、相続した人が単独でも登記手続きができるようになることを「よく知らない」「全く知らない」とする回答は80・8%に上った。

相続した土地を国に帰属させられる制度については83・9%が「よく知らない」「全く知らない」とした。

一方、不動産の登記制度が変わること自体については56・5%が「大いに関心がある」「少しは関心がある」と答えた。

今後、相続手続きをすることになった場合の相談先を複数回答で問うと、「親族・知り合い」が36・8%、「自治体」32・8%、「司法書士」32・8%、「弁護士・税理士・公認会計士」30・1%-の順となった。ただ、1割ほどが「分からない」と回答しており、相談先の周知も課題となりそうだ。

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