南米の〝米離れ〟阻止へ 中国念頭に長官3カ国歴訪

産経ニュース
ブリンケン米国務長官(ゲッティ=共同)
ブリンケン米国務長官(ゲッティ=共同)

【ニューヨーク=平田雄介】2日のブラジル大統領選は、中国が存在感を増す中南米での左派勢力の伸長を改めて印象づけた。昨年来、長年の「親米国」だったペルー、チリ、コロンビアでも左派政権誕生が続き、米国離れが顕著だ。ブリンケン米国務長官は3~7日、これら3カ国を歴訪し、左派大統領との接近を図る。

米政府高官は3カ国歴訪の狙いについて、ウクライナ侵攻や台湾をめぐるロシアや中国との対立がある中でも、「米国にとって中南米は政策上の優先度が高いことを示すため」とロイター通信に語った。

中国と中南米の関係は2001年以降、経済を軸に深化した。昨年公表された米議会報告書によると、中南米33カ国と中国の貿易額は02年の180億ドル(2兆6075億円)から、19年に3160億ドルへ拡大。外交上の結びつきも強まり、パナマなど台湾と断交して中国と国交を結ぶ国が相次ぎ、中南米で台湾と外交関係を維持する国はウルグアイなど8カ国になった。

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最近、顕著な米国離れを示したのが、かつて「南米随一の親米国」といわれたコロンビア。ブリンケン氏の最初の訪問先だ。8月に就任した左翼ゲリラ出身のペトロ大統領は、9月の国連総会で、歴代の親米政権が米国と取り組んだ「ウォー・オン・ドラッグ(違法薬物との戦い)」の終結を訴え、米国を批判した。

コロンビアは世界一のコカインの生産地として知られるが、ペトロ氏は、違法薬物問題の責任は最大の消費地「北米の側」にあると強調。「金銭と資本へのあくなき欲」を批判し、資本主義を「是」とする米国への嫌気を隠さなかった。

コロンビアは、パナマ運河がつなぐカリブ海と太平洋の両方に面する中南米の要衝。ブリンケン氏は3~4日の訪問で、気候変動などペトロ氏が重視する政策分野での合意を足掛かりに接近を図る構えだ。

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ブリンケン氏が5日訪れるチリでは、中国の製薬大手、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナワクチン製造工場と研究・開発センターの建設計画が進み、中南米のワクチン供給拠点となることが決まっている。

3月に就任したボリッチ大統領は、米国が6月に主催した米州首脳会議に権威主義国家のベネズエラ、キューバ、ニカラグアの指導者が招待されなかったことに反発し、米政府関係者を怒らせた。ボリッチ氏が米国との自由貿易協定(FTA)について自国優位になるよう見直しを求めるとみられる中、関係の維持・強化がブリンケン氏の課題となる。

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ブリンケン氏最後の訪問地はペルー。急進左派カスティジョ大統領にも協力を求め、首都リマで5~7日に開かれる米州機構(OAS、中南米33カ国と米国、カナダで構成)総会での食料安全保障に関する決議案採択など成果を目指す。

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