軽症患者の手続きは 新型コロナの全数把握簡略化で

産経ニュース

新型コロナウイルス感染者の全数把握を簡略化し、詳しい報告の対象を妊娠中の女性や重症化リスクが高い人に限定する運用が26日から全国一律で始まった。医療機関の負担を減らすための措置だが、大半を占めるとみられる軽症患者はどういう手続きを踏めばよいのだろうか。

検査キット配布も

簡略化の対象は、65歳以上▽入院が必要▽重症化リスクがある▽妊娠中-のいずれにも当てはまらない感染者。大阪府内でいえば、感染者の75%程度が対象になるとみられる。

対象者はせきや発熱などのコロナを疑う症状がある場合、診療・検査医療機関での受診や薬局で抗原検査キットを購入して検査する。大阪府では独自に設けた「検査キット配布センター」も28日から運用を開始した。

配布センターでは府ホームページに設けられた24時間対応可能なフォームで対応。フォームには氏名や連絡先などを登録し、午前に登録なら翌日、午後に登録すれば翌々日に、医療用の抗原検査キットが無料で配送される。センターは1日3万人まで配送可能だが、10歳未満の小児患者は高熱による脳炎などのリスクを配慮して申し込みができず、医療機関への受診を推奨している。

氏名や症状自ら登録

医療機関の診断やキットで陽性が判明すれば、「陽性者登録センター」に感染者自ら個人情報を登録する。氏名や連絡先などに加えて、発症日や症状を記入し、運転免許証などの本人確認書類と検査結果が確認できる資料の画像を添付する。インターネットの利用が苦手な人向けに電話窓口もある。

登録センターに登録された対象者は府の自宅待機SOSを利用すればオンライン診療や宿泊療養の手配、配食サービスの利用も可能に。無症状者や症状軽快後24時間経過、外出できる同居家族がいる場合は食料の買い出しが可能として、配食は利用できない。

「拡大時は人員増強」

大阪府では26日に登録センターが開設され、27日に293人、28日に582人、29日に430人の感染者が登録。現状では1日5千人程度までは対応が可能で、感染拡大に合わせて最大1日1万5千人程度の登録に耐えられるという。府の担当者は「一定程度登録が進んでいる。今後キットの無料配布も本格化し登録者も増えると思うが、感染拡大時には人員増強して対応できるようにしたい」と話す。

今回の簡略化では、医療機関による政府の情報共有システム「HER―SYS(ハーシス)」への入力軽減は期待されるものの、複数の保健所からは「簡略化前と大きく業務量は変わらない」との声も上がる。大阪府枚方市保健所の担当者は「医療側がハーシス入力で余分に消費していた医療資源が重症者の治療などに適切に利用されることが重要だ」と述べた。

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