沖縄料理に夢をかけるヒロイン、青柳暢子(黒島結菜)と、そのきょうだいたちの姿を描くNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土 BSプレミアム・前7時半、総合・前8時)。今年4月11日から放送が始まり、お茶の間を楽しませてきた朝ドラが30日でついに最終回を迎える。これまでの流れを振り返りながら、26日からスタートする最終週(第25週)のあらすじを紹介する。
「ちむどんどん」これまでの流れ
沖縄が本土復帰した1972年、暢子は、一流の料理人を目指して上京。のちに大叔母だとわかる大城房子(原田美枝子)が経営する銀座の高級レストラン、アッラ・フォンターナで修業を重ねた。暢子は房子のもとでさまざまなことを経験。社会勉強のために「雑用係」として送り込まれた東洋新聞で、子供の頃、沖縄・やんばるで家族ぐるみの生活を送った和彦(宮沢氷魚)とも再会を果たした。和彦は東京に戻った後、新聞記者になっていた。
その頃、和彦には大野愛(飯豊まりえ)という結婚を前提とした同僚の恋人がいたが、暢子と時間を共有するなかで、彼女に思いを寄せるようになっていった。暢子も同様で、和彦のことが気になり始め、幼なじみで、暢子を追って上京してきた砂川智(前田公輝)からのプロポーズを拒否。和彦も愛に結婚できないことを告げた。愛と別れた和彦は暢子に「ずっと一緒にいたい」という気持ちを伝えたが、暢子はすぐにその気持ちに答えることができなかった。しかし、沖縄で母、比嘉優子(仲間由紀恵)から、自身の過去や、子供に対する考えを聞き、和彦との結婚を決意。和彦の母、重子(鈴木保奈美)が大反対するなど、結婚への道のりは平坦ではなかったが、79年、ついに2人は結婚した。その披露宴で、参列者がおいしそうに沖縄料理を食べる姿を見て、暢子は沖縄料理店を開くという新たな目標を見つけた。
しかし、独立に向けて歩き出そうとしたタイミングで、暢子の妊娠が判明。房子は暢子の体を心配し、店の味を任せられる料理人を雇うよう命令した。適材がなかなか見つからないなか、暢子は、フォンターナ時代の先輩、矢作知洋(井之脇海)と再会。矢作は借金を作り、しばらく料理から離れていたが、房子に説得されて料理人に戻ることを決意した。さらに、妹の歌子(上白石萌歌)もスタッフとして加わり、79年9月、暢子の店「ちむどんどん」が東京・杉並にオープン。出だしは好調だったが、開店から3カ月を過ぎると客足は減り、経営は赤字に転落してしまった。