主張

露の核恫喝 破滅の道をまだ歩むのか

産経ニュース
21日、国民向けに演説するロシアのプーチン大統領(ロシア大統領府提供・AP=共同)
21日、国民向けに演説するロシアのプーチン大統領(ロシア大統領府提供・AP=共同)

苦境に追い込まれているロシアのプーチン大統領は、このうえまだ自滅の道を歩みたいのか。

プーチン氏は21日、ウクライナ侵略戦争に30万人規模の予備役を動員すると発表した。テレビ演説では「ロシア領」の統一が脅かされれば、「あらゆる手段を講じる」と述べ、核兵器の使用を示唆した。「これは、はったりではない」ともすごんでみせた。

露軍は今月、ウクライナ東部ハリコフ州からの撤退に追い込まれるなど、劣勢に立たされた。動員は焦りの表れだ。核兵器を持ち出す言動は、プーチン氏の非人道的な本性を示して余りある。

各国からは、一斉に非難の声が上がった。バイデン米大統領は国連総会で「この戦争はウクライナ国家の生存権を消し去ろうとするものだ」と断じ、核の恫喝(どうかつ)を「無謀で無責任」と糾弾した。

岸田文雄首相も総会で、ロシアは国連憲章を踏みにじっていると名指しで非難した。欧州連合(EU)外相会合は、対露追加制裁を準備し、ウクライナへの軍事支援を加速させることを決めた。

対露制裁強化とウクライナ支援の流れをいっそう確かなものにすることが肝要である。米欧や日本は、インドをはじめ、制裁に距離を置いてきた国々にも行動を求めていかねばならない。

戦術核の使用や原発の破壊に出た場合、プーチン氏には決定的な破滅が待っていることを、本人に認識させる必要がある。

プーチン氏は今回、国民の反発を恐れて総動員には踏み切らず、「部分的動員」にとどめた。それでも国内には動揺が広がった。21日には各地で反対デモが行われ、約1300人が治安当局に拘束された。外国行きの航空券には売り切れが相次いだ。

国際社会はロシアに圧力をかけ続けるとともに、露国民がプーチン氏から離反するよう発信を続けるべきだ。この侵略には何ら大義がなく、プーチン氏の残虐行為に加担すべきではない、と。

プーチン政権は、占領下にある東部と南部の4州で23~27日、ロシア編入を問う「住民投票」を行うことも決めた。2014年のクリミア併合と同様、「住民が編入を支持した」との体裁をつくって4州を併合する思惑だ。

こんなものを承認するまっとうな国はない。ロシアは愚策をやめ、ただちに撤退すべきだ。

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