「漫画少年」全101冊一堂に トキワ荘ミュージアムで記念展

産経ニュース
全101冊が一堂に会した「漫画少年 大展覧号」の展示=トキワ荘マンガミュージアム(東京都豊島区提供)
全101冊が一堂に会した「漫画少年 大展覧号」の展示=トキワ荘マンガミュージアム(東京都豊島区提供)

手塚治虫が「ジャングル大帝」「火の鳥」を連載し、藤子・F・不二雄や藤子不二雄(A)、石ノ森章太郎ら漫画家志望の若者がこぞって投稿した雑誌「漫画少年」(学童社)の全号101冊が、トキワ荘マンガミュージアム(東京都豊島区南長崎)の開館2周年記念展で一堂に会している。全号がそろうのは貴重な機会で、24、25両日には学芸員によるギャラリーツアーも開催、隆盛を誇る日本の漫画文化の原点に触れることができる。

漫画少年の創刊は昭和23年1月号。公職追放された講談社の「少年倶楽部」元編集長、加藤謙一が家族とともに発行し、創刊の言葉では「子供の心を明るく楽しくする本」を掲げた。

野球漫画の原型となった井上一雄の「バット君」のほか、長谷川町子の「サザエさん」、手塚作品では「アトム大使」も同誌に連載。読者投稿では、のちにトキワ荘の住人となる漫画家の卵たちが作品を寄せ、石ノ森のデビュー作「二級天使」も掲載された。

今回の展示は、漫画家の永田竹丸さん(88)が所蔵していた125冊を豊島区に寄贈し、欠けていた号も集めて実現した。一部は冊子を開いて中が読める状態で展示し、同誌が漫画文化に果たした役割をパネルなどで解説している。

加藤謙一の4男で元富士電機会長の加藤丈夫(たけお)さん(83)は、父親の仕事について「投稿少年たちが送ってきた漫画に一つ一つ丹念に目を通し、これは採用、これはだめと決めていた。『漫画少年に採用されれば素質がある』という認識が全国に広がり、手塚さんら腕に覚えがある人たちが東京に出てきて、トキワ荘に住み着いた。謙一の編集者としてのセンスだと思う」と語った。

ギャラリーツアーは24、25両日の午前11時と午後4時から約30分間、高校生以上を対象に行われる。展示は11月3日まで。入館無料で公式サイトから事前予約優先。月曜休館。問い合わせは同ミュージアム(03・6912・7706)。(鵜野光博)

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