阪神・糸井惜別観戦記

今成亮太氏、努力のすさまじさ目の当たりにした野手転向「『ピッチャーの10倍大変やな』って」

サンスポ
2017年、阪神時代の今成氏㊧と糸井。思い出はたくさんある
2017年、阪神時代の今成氏㊧と糸井。思い出はたくさんある

(セ・リーグ、阪神4-10広島=延長十一回、24回戦、広島14勝8敗2分、21日、甲子園)日本ハム、阪神で糸井とチームメートだった今成亮太氏(34)が引退試合を甲子園のスタンドから観戦した。プロ入りしてからともに過ごしてきた時間を懐かしそうに回想。尊敬する兄貴分の引退を惜しんだ。

しんみりして涙が出るかなと思いましたが、小ネタをはさむ糸井さんらしさが感じられて、すごくすてきなセレモニーでした。森下投手から真剣勝負のなかでヒットを打った姿を見ると、まだまだできるんじゃないかと思わされました。18歳のときから野球の時間も、プライベートでもずっと一緒。糸井さんの野球人生を少しでも共有できたことは僕にとっても幸せなことでした。

日本ハム時代、急に糸井さんがアップのときにいなくなりました。そして、次に僕らの前に出てきたら、すんごいまじめな顔。そして、『ピッチャー、クビや』って。でも、そのときの表情はものすごく〝覚悟〟のようなものを感じました。糸井さんの球も受けていましたけど、すごい球を投げていた。こんな人でも通用しないのか…、とプロ野球のすごさを実感し、その後、1つのことを継続する糸井さんの努力のすさまじさを目の当たりにしました。

試合を観戦する今成氏。糸井との時間を振り返った(撮影・薩摩嘉克)
試合を観戦する今成氏。糸井との時間を振り返った(撮影・薩摩嘉克)

寮生だった僕は食事をして、午後7時半から夜間練習だったのですが、糸井さんはご飯も食べずに午後8時、9時とずーっとバットを振っていました。目の前でみていても、本当に死に物狂いで体がちぎれるくらいだった。手も血だらけ。そのときの口癖は『やっぱ、やらんとな』。その思い出がよみがえってきました。投手出身だからマメが潰れたときに、テーピングの巻き方も詳しくなかった。だから、最初はぐるぐる巻きにして、ボクサーみたいになっていた。痛いからそうなってしまうのですが、バットを握れなくなる。こうやって巻くんですよって伝えたら、『野手はピッチャーの10倍大変やな』って。でも最初から打球音やスイングスピードの速さに本当にびっくりさせられました。

糸井さんはすごく人に優しいし、気をつかいます。自分が最初からプロの世界で苦労してきたから、人の痛みがわかる人なんだと思います。僕が現役のときは誕生日にサプライズでケーキを用意してくれたり、気配りをすごくしていただいた。糸井さんがわからないだろうと思って、めっちゃ高いTシャツをかごの中に入れていたら、会計のときに『お前、ふざけんな』っていいながら一緒に買ってくれたのも、いい思い出です(笑)。

日本ハム時代、鎌ケ谷の寮で過ごしていたときは練習で帰りが遅くなった糸井さんが布団を持ってきて、僕の部屋に泊まりにきていました。プロ選手の打撃の解説本を買って、2人でこれすげえなって。福留さんや鳥谷さん、バリー・ボンズもみて『やっぱりこれやな』って。そのうち、『この手袋の色かっこいいなあ』と話しだして、糸井さん、この色にしましょうって。若い頃はそんなことばかりやっていました。何をしているときでも糸井さんは野球が大好きでした。

これからは誰もが考えないことをやってほしいし、糸井さんならできると思います。みんなも応援してくれる。僕も一緒に何かできたらうれしいです。糸井さん、本当にお疲れさまでした。

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