日英友好「女王が後押し」…恵子・ホームズさん述懐

産経ニュース
インタビューに応じるアガペ・ワールド創設者の恵子・ホームズさん=16日午前、横浜市南区(松井英幸撮影)
インタビューに応じるアガペ・ワールド創設者の恵子・ホームズさん=16日午前、横浜市南区(松井英幸撮影)

「あなたの活動が末永く続きますように」。先の大戦で日本の捕虜となった英国の元兵士や家族を日本に招き、和解につなげる活動を続ける恵子・ホームズさん(74)は1998年、英国のエリザベス女王から活動に対する勲章を授与された際の言葉に「背中を押していただいた」と語る。19日の国葬では一時帰国中の日本で女王をしのび、女王が縁で交流が生まれた皇室が、今後も日英の橋渡し役になることを願った。

英国人と結婚し、同国で暮らしていたホームズさんが捕虜に関心を持ったのは88年、故郷の三重県紀和町(現熊野市)に帰省した際、地元にあった英国人元捕虜の墓を見学したことがきっかけだった。

地元の鉱山では戦時中、捕虜は動員された住民らと一緒に働いていた。墓は捕虜と交流のあった住民が整備し、追悼式も開かれていたことを知り「ぜひ遺族に知らせて日本に招きたい」と考えるようになった。

英国に戻って元捕虜や遺族を探し、元捕虜の団体にも顔を出したが、「日本人は野蛮だ」と罵声を浴びせられたことも。それでも92年以降、のべ500人以上の訪日を実現させた。

ある元捕虜は訪日前「日本人がそんないいことをするわけがない」と追悼式が行われていることを信じなかった。しかし、実際に日本で歓迎を受けると「もう恨んでいない」「敵は戦争そのものだった」と納得して帰国した。ホームズさんは「憎しみを抱いて生きるのは本人にとってもつらいはず。和解のきっかけにしてほしかった」と振り返る。

こうした活動が女王に評価され、98年4月、女王から「第4級勲功章」を贈られた。受章に際し、英ウィンザー城で女王と対面する際、ホームズさんが訪日を実現させた多くの元捕虜の同席を要望すると、女王は快諾してくれた。当日は女王から「本当にいいことをしていますね」「あなたの活動が末永く続きますように」と言葉をかけられたという。

1カ月後。上皇ご夫妻が英国を訪問された際、女王夫妻が晩餐(ばんさん)会を開催。その席にホームズさんも招待された。「また会ったわね」。女王はホームズさんをちゃめっ気たっぷりに迎えた。隣の上皇さまは「イギリスのお年寄りをお世話してくださってありがとう」と謝意を伝えられた。上皇さまが晩餐会で述べられた「戦争により人々の受けた傷を思う時、深い心の痛みを覚えます」とのお言葉に、「捕虜の問題にも関心を寄せられている」と感じたという。

ホームズさんは2012年、女王の在位60年に際して訪英された上皇ご夫妻と再び面会。1998年のご訪問時に一部の沿道でみられた元捕虜らによる抗議活動はなく、上皇さまから「これもあなたたちの活動があったからですね」と言葉をかけられた。「(ご夫妻の)ふるまいや晩餐会でのお言葉がわだかまりを解いたんだと思う。とても励みになった」。ホームズさんはそう振り返る。

活動を始めて34年。ともに日英友好を願ってきた女王は死去し、皇室では上皇さまから天皇陛下に代替わりした。ホームズさんは「戦後生まれの天皇、皇后両陛下に、戦争の遺恨を超えた日英の新たな国際親善をなさっていただければ」と期待を語った。(橋本昌宗)

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