デジタル羅針盤

サブスク定着1兆円超え 生活を豊かに デジタル・コネクト代表取締役 小塚裕史

産経ニュース

われわれの生活の中に「サブスクリプション」が定着してきた。定額料金を支払って利用するサービスのことで、2010年代後半からその名前を聞くようになった。毎年大きく成長しており、今年度の市場規模は1兆円を超えるといわれる。決まった料金を毎月支払うことで、菓子、花、子供用のおもちゃなどが届く。自分の好みを登録しておくと、おすすめ品を自動的に選んでもらえる。毎月違う洋服やアクセサリーを身に着けて出歩く楽しみができる。

対象領域はさまざまだ。自分の好みに合うものを提案してもらうことで新しいモノに出合える。買い物をする楽しさはあるものの、生活を快適にすることが目的ならば、必ずしも所有する必要はない。コートや布団など季節ごとに入れ替えが必要なものだと、保管場所や手入れが省ける。

消費者向けだけでなく、企業や自治体向けにもサブスクは増加傾向だ。シェアオフィスやクラウド型のITサービスはその一例といえる。病院向けには待合室の雑誌や空調設備、保育園向けにおむつのサービスまでも始まった。初期投資が少なくて済み、管理する手間を省くことができそうだ。

サービスを提供する企業の中には、従来の事業をサブスク型に転換したところもある。サービスの対価である利用料をもらうことで継続的に売り上げが得られる。サービスを使い続けるのは、気に入ってもらっている証拠だ。ファンがSNS(交流サイト)などで紹介してくれれば広告宣伝になる。一方で、利用者が不便に感じないようサービスの品質を維持・向上する努力は必要だ。事業モデルが変わるので、組織や従業員に求められる機能や能力が変わり、さまざまな領域での変革が必要となる。

日々の生活や仕事に忙しい顧客側からすると、自分で探しに行かなくても新しいモノに出合える機会が増え、時間を有効に使える。生活を豊かにするために新しいサブスクを探してみるのも楽しい。

(デジタル・コネクト代表取締役 小塚裕史)

こづか・ひろし 京大大学院工学科修了。野村総合研究所、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ベイカレント・コンサルティングなどを経て、平成31年にデジタル・コネクトを設立し、代表取締役に就任。主な著書に『デジタルトランスフォーメーションの実際』(日経BP社)。58歳。兵庫県出身。

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