「マジか」 KADOKAWA会長逮捕で社内に波紋

産経ニュース
KADOKAWAの角川歴彦会長逮捕の一報でKADOKAWA本社前に集まった報道関係者ら=14日午後、東京都千代田区(飯田英男撮影)
KADOKAWAの角川歴彦会長逮捕の一報でKADOKAWA本社前に集まった報道関係者ら=14日午後、東京都千代田区(飯田英男撮影)

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で14日、贈賄の疑いで出版大手「KADOKAWA」会長の角川歴彦容疑者(79)が東京地検特捜部に逮捕されたことを受け、社内には波紋が広がった。

「マジか…」

14日夕。会長逮捕の一報を受け、中堅男性社員は絶句した。

今回の汚職事件を巡り元専務ら2人の逮捕後、同社幹部からは「捜査中なので会社として(社員に)説明できず、仕事のしにくい環境になって申し訳ない」との主旨の謝罪があったという。今回の会長逮捕という事態に社内にはさらに困惑と不安が渦巻いたようだ。

中堅男性社員はこう話す。

「会長はやはり存在感がある。(五輪汚職事件について)会長の指示があったかどうかはわからないが、彼を喜ばせたいから(スポンサー契約で便宜を図ってもらうために)動くという発想や忖度があってもおかしくない。そんな意識が正直、社内にあったと思う」

一方、仕事のやりにくさも感じるという。「執筆者など仕事相手に心配をかけているのに、ちゃんと説明できないのがもどかしい。私の知る範囲で計画中の案件がなくなった事例はないが、広告クライアントも含めて影響は今後、おそらくあるだろう」と懸念する。

「でも今、社員のわれわれにできるのは、日々の業務に向き合うことだけ。仕事相手とは今まで以上に丁寧なコミュニケーションが必要だと思う。誠実にやるだけです」

■鉛筆一本にもコンプラ意識

同社の編集者は「ニュース速報で会長の逮捕を知り、その後社内のコミュニケーションツールで管理職から『落ち着いて業務を続けてください』と通知がきた」と逮捕直後の社内の様子を明かす。その上でこう話す。

「日頃から、鉛筆一本の持ち出しにも気を付けるような高いコンプラ意識を持つように言われたり、本の製作費も切り詰めていたりするなかで、あんなに大きなお金を動かしていたのだとしたらショック。五輪のスポンサーになってどんな見返りがあったのか、きちんと検証してほしい。こんなことになってイメージも悪いし、著者や読者に影響が出ないか不安です」

同社の〝中興の祖〟とも評される角川歴彦容疑者については「時代の波に敏感で、それを形にしていくことに長けたアイデアマン。厳しいが、やれることは何でもやろうという姿勢で若い人にはチャンスを与えてくれる。経営者、出版人として天才」(出版関係者)との見方も少なくない。

実際、もともと得意としていたメディアミックスを推し進め、最近の決算でも過去最高益をたたき出している。出版不況に苦しむ業界ではまぎれもない「勝ち組」といえる。

■計り知れない打撃

一方で別の出版関係者はこう指摘する。

「会社の規模こそ大きいものの、現在のKADOKAWAは、逮捕された歴彦会長のワンマン企業といっていい。支出は細かいところまで自分でチェックしないと気が済まない人と聞く。幹部クラスはみな会長に忖度して物事を決めていたようだ。そのトップが不在となることで、経営も大混乱に陥るのは避けられないだろう。会長の『鶴の一声』に従ってきた経営陣は、何をしていいかわからず、細かな意思決定までスムーズに進まなくなるのではないか」

KADOKAWAは教育事業にも携わっている。角川文化振興財団を通してさまざまな文化事業も行っている。

「それだけに会長の逮捕は、企業としての社会的責任を問われる深刻な事態だ。打撃ははかり知れない」

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